
茶色「う・・・ うう・・・ ここはどこだ・・・?
さむいな・・・」
純生「いよう。 まだ生き残っていたか。僕をここにいざなったのは君か?」

純生「いかにも。 今日は傾奇者グラにふさわしい、
最弱二刀の正装でわざわざ参入した」

茶色「サベ×サベとは・・・ これ以上ない趣味装備だな。
それにしても、ここはどこだ?
なぜ、こんなところに?」
純生「特に場所に意味はない。 まず人目につかぬであろう場所というだけだ。
どれ、ここにアデナでも落としておこう。
わざわざ探しに来る好事家がいるかもしれぬ」

茶色「なぜ僕をここへ・・・? 本日(5月16日)の20時過ぎを以て、
お前の血盟解散は遂行される。
その時点で、お前は消え去ることができる」
茶色「・・・そうか。では座して待つか」
純生「いや。お前にはふさわしい場所を用意した。
出でよ!我が下僕よ!」
シープ「はっ!
シープめ、仰せにより罷り越しました」
純生「うむ、ご苦労。 相変わらず古風な言葉を使うヤツだ。
早速用意していたものをコヤツへ」
シープ「ははっ」

茶色「これは・・・ ウィザードチューニック・・・
純生が街着としていつも着ているものではないか」
純生「そう。 だがワタシのスメルが染み付いたものは
高値で取引されるべきもの。
なのでお前にやるわけにはいかぬ。
わざわざ新品を用意させた」

茶色「・・・これでよいか」
純生「むう、さすがオーク戦士。 何を着せてもぱっとしないな。
まあしかし、これはお前が我が眷属である証である」
茶色「そもそも僕の創造主はカカイ殿 ではなく、純生だ。
言われなくても分かっている」
純生「・・・眷属ではないな。
お前は我が一家、我が分身として、 この世界を去るのだ。
ワタシの身の一部を削り取るのと同じ。
同じ痛みをワタシに共有させろ、
で、僕はどこに行けばよいのだ」
純生「ウインドウォーク要員として シープを帯同させよう。
ワタシとシープは何度も行っている
場所ではあるが、道はあってない
ようなものだからな」
茶色「なにやらよく分からんが・・・
そこが僕の死出の場所として、 ふさわしいのだな。
シープ殿、早速案内してくれるか」
純生「ああ、待て。これを持っていけ」

茶色「んん? これから、死に往く者に
どうしてアデナなど・・?」
純生「・・・・・・さらばだ」

茶色「ああ、行ってしまった。 何なのだ、事態が掴めぬ」
シープ「さあ、参りましょう。 長い道中、説明する時間はたっぷりとあります。
まずは、忘れられた島へ」
茶色「!?」

シープ「ここから、しばらく北へ泳いで
帰還スクを使えばルウンへ行くことが
できます」
茶色「ルウンはカラの村であろう。
そこに何があるというのだ」

シープ「さあ、ここから貴方の死地まで、 長い旅が始まります。
その前にお話をふたつ」
茶色「なんだ」
シープ「純生様はよくこの赤いマスクを 着用して人前に現れますが、
その意味はご存知ですか?」
茶色「さあ・・・? オシャレのつもりなのではないか?」
シープ「いえ。純生様は・・・ とても涙もろいお方。
周りに誰も居ないので直球で言いますが、
とても泣き虫なのです。
だから、先ほども・・・」
茶色「・・・・あれしきで もう泣いていたというのか。
弱き者なのだな。優しすぎる・・・
僕ごときのためなんかに・・・・」
シープ「それこそがあのお方なのです。
そしてもう一つ。 そのアデナの件。気づいていますか?」
茶色「さあ? 全く見当がつかぬが・・・
まさか、アデナラインを引け とでもいうのか・・・?」
シープ「それしかないでしょう。
貴方はアデナラインの達人。 最後まで、どこかの誰かのために
冒険の扉を開く存在として逝け、
と言ったように
わたくしは受け取りましたよ」
茶色「・・・そうだったか。いいだろう。
これが本当の本当に僕の最後の仕事なのだな。
純生一家としての最後の仕事なのだな」
シープ「そうです(ぐすっ)
・・・さあ、参りましょうか、
まず誰も来ることはなき、静穏なる地へ」
茶色「では早速、この地にもアデナを」

シープ「これは・・・ 茶色の『茶』ではないのですか」
茶色「あくた、と読む。 まあ、ごみとかくずとかそんな意味だ。
死んだ者は塵芥と化すのだ」
シープ「なるほど・・・ では、参りましょうぞ!」
茶色「おう!」
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これが茶色との今生の別れ ご愛顧感謝
どこが死地として選ばれたのかは
アデナラインを辿れば、分かるらしい
あまりに遠いので、おすすめはせぬが
純生が言うところの『好事家』は辿ってみても
よいのではないだろうか
(※次回メンテ、あるいは鯖落ちまで有効だろう)
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