お正月とお向かいさん
2020.1.3. 01:31
あけましておめでとうございます。おもちがめいっぱい食べられる時期がやってきたでありますね。
おせち料理にあきるスピードが年を追うごとに早くなっている気がします。買い出しも自分が行ってから実家に帰ったので黒豆と栗きんとん伊達巻、かまぼこ(それも赤だけ)という食いきることのみ考えたラインナップとなりました。盛り付けも、和風に見える黒い丸皿と魚用の四角い皿をつかい、お重を見失ったことをごまかすことにも成功しましたw
それから雑煮もなぜか担当してしまい、鍋つゆをフル活用するてぬk・・工夫をしてみました。父は二日目のつゆにラー油を足すアレンジ料理に目覚めたようでありました。母はオークメイジらしく、味は変えずどんぶりでいっていて、家族でも種族性がでるなぁと台所で思っていました。
ほかのかたがたはお正月の楽しみ、料理はどうしているのか、、準備しているとふと気になってしまうであります。
おそらく、今年の自分よりも手をかけ思いをかけみんなで食べているのではないかとちょっと後ろめたい気分がしますww
お祭り以降はまったお絵描きですが、街一角でスプレーふるっていると無邪気になれますね。でも今日はなぜか、寄り道せずに実家まで帰ってしまったのであります。駐在さんにも挨拶をしそびれてしまいました。
暇があっちゃいってたのにしまったなぁ。宿舎への帰り道に寄ってみよう。
お正月の朝は、爽やかな金色の朝日がさしこむ静寂であります。荘厳なわけでもない・・・。
それはそうです。
飼ってるダークパンサーと自分しか起きていないでありますから。
自分も腹さえ空かなければいつもの休日のように昼まで寝ているつもりでありました。あとは、お向かいのおねえさんからの着信がなければ。
帰るといつも自分の布団にのぼり、腹の上で「ふみふみ」をして丸まっているパンサーも、この日は静かでありました。
~♪
「はい、、ギルバートでし・・・」
「あらなぁに、まだ寝ていたの。」
「今起きました・・・」
「すごい鼻声。大きくなってもよく寝るし、起き抜けの鼻声はかわらないわねw
わたしよ、ウーヴェ。あなたの『おねえちゃん』」
起きた直後の頭がすこしずつ動き出す。
自分は男兄弟しかいない。ちょっと年上だったウーヴェは小さいころから自分を弟あつかいしてくれていたのであります。それももう10年以上前のことですが、あの人の中ではまだ自分はちいちゃなひなどりのままなようでした。
「あぁ、お久しぶりです・・一瞬だれかと。」
「忘れちゃいやよ?それに他人行儀なのもやめなさいよ。話すのは久しぶりだけど、おねえちゃんって呼んでいいんだから。」
駐屯地でいたときとのオンとオフをそんなにぱっきりつけられるほど、自分は器用ではない。布団から起き上がりながら口ごもる。
「長いことあってなくてそんな急には・・・」
「さみしいじゃない。じゃ、名前くらいは呼んでよ?」
居間の暖房器具を次々にオンにしながら、気恥ずかしさがこみ上げた。
「わかったよ・・ウーヴェ・・。正月の朝からどうしたの。うち誰も起きてないよ。」
「帰ってきてるってきいたからしゃべりたかったの。それと、チェロのなじみの場所でちょっとにぎやかししてきたからその写真送ろうと思って、ね。」
「その人なら自分の連絡先も知ってるだろうに。そこに送ってもらえたら・・」
「リアクションが見たかったから電話してみたのよ。ID、はやく教えなさいな。」
いわれるがままIDを教える。そのまま片手でメロンパンを開けて少しずつ食べる。スピーカーにして送られた画像を眺めた。
もぐもぐと向こうから食べる音がする。ほんとに起きたてなのね。
咀嚼がはた、と止まった。
「・・ここ、暇してるときに来てるとこだ・・」
「なにか食べてるの?控えめにもぐもぐ聞こえてるわよ。あと、ここのひとがあなたのこと知ってたわよ。『来年もよろしく。』だって。」
通りすがったときに偶然描いてる最中をみかけた。一心不乱に無邪気に過ごす、あの片翼の背中が見えて小さいころのチェロを思い出したの。この場所に通ってひとりの時間を満喫していたのがよもやあの小さかったあの子とは知らなくてびっくりした。ここの当番の衛兵さん、みんなあの子のこと知ってたのよ?
「あぁぁ、挨拶できてなかったなぁ。しかもこれ、描いたんだ・・」
「かわいい落書き小僧がこないって、さびしがってたわよ。」
ちゃっかり甘える場所見つけちゃって。子供みたいな無邪気な顔、知る限りではあの場所でしか見たことがないわ。ちょっといたずらしてやろうと決心して、その場で決行。
「仕事はじまりに、行かなきゃ・・ん、なにこれ・・@」
「えっ??」
「山」
「この年の瀬の寒い中なにしてるの」
「初夢でいいのあるじゃない。それに掛けたのよw」
「下のは?」
「好みじゃないかとひらめいて。」
メロンパンで目が覚めてきて、覚えててくれたんだとうれしくなりかかった自分は単純すぎた。この人は、自分が年頃になってから、いつもこういうネタを突っ込んでくるのだ。
いい話で終わるはずはない。スタイルがいいのは認めるが、、、。
「・・・ありがとう。元気なのはよくわかりました。」
「待ちなさいよ。せっかく起きたんだから初詣も行きましょ。」
「寒いから外いやであります。(むっしゃ、もりもり)」
「ほっといたら寝ちゃうじゃないの。ごはんもメロンパンだけで済ますならおねえちゃんなにか作ってあげるわよ♡」
部隊での訓練でしみついた直感が危険を知らせる。拠点に入られたらアウトだ。江戸でいうところの半鐘がかき回すように鳴らされる。(火の手が近いことを意味)
必死で言い訳をならべた。おもちゃにされる危機を避けるため。
「もう少ししたら弟なりだれかが起きるさ。その時まで自分は待っている。・・・そちらこそ、家族さんをほっといていいのでありましょうか?」
「親戚集まって朝から好きなようにしてるわよ。にぎやかだから部屋に引っ込んだの。」
「じゃあ無理なさらず。自分も調子よくないのでこれにて・・」
「大変じゃない。ちょっと、今切ったら家のインターホン押しに行くわよ。」
「こないでいいです!」
「甘え下手は変わらないんだから・・・たまに来た分思いっきりして甘やかしてあげる💛」
「それはいまいいです!ひとりでじっとさせてください;;;」
布団にもぐりこんで息をひそめていると、インターホンが押しまくられる。ほんとに来た・・。自分が出てはいけない。弟をワンクッションにせねば、それがあると好き放題が止められる。
それまで自分はこうして息をひそめていよう。正月早々に良いのか悪いのか・・・
みなさまはまだまだ、お正月を満喫してください。今年もよい年にならんことを!
ひゃーーー@
おせち料理にあきるスピードが年を追うごとに早くなっている気がします。買い出しも自分が行ってから実家に帰ったので黒豆と栗きんとん伊達巻、かまぼこ(それも赤だけ)という食いきることのみ考えたラインナップとなりました。盛り付けも、和風に見える黒い丸皿と魚用の四角い皿をつかい、お重を見失ったことをごまかすことにも成功しましたw
それから雑煮もなぜか担当してしまい、鍋つゆをフル活用するてぬk・・工夫をしてみました。父は二日目のつゆにラー油を足すアレンジ料理に目覚めたようでありました。母はオークメイジらしく、味は変えずどんぶりでいっていて、家族でも種族性がでるなぁと台所で思っていました。
ほかのかたがたはお正月の楽しみ、料理はどうしているのか、、準備しているとふと気になってしまうであります。
おそらく、今年の自分よりも手をかけ思いをかけみんなで食べているのではないかとちょっと後ろめたい気分がしますww
お祭り以降はまったお絵描きですが、街一角でスプレーふるっていると無邪気になれますね。でも今日はなぜか、寄り道せずに実家まで帰ってしまったのであります。駐在さんにも挨拶をしそびれてしまいました。
暇があっちゃいってたのにしまったなぁ。宿舎への帰り道に寄ってみよう。
お正月の朝は、爽やかな金色の朝日がさしこむ静寂であります。荘厳なわけでもない・・・。
それはそうです。
飼ってるダークパンサーと自分しか起きていないでありますから。
自分も腹さえ空かなければいつもの休日のように昼まで寝ているつもりでありました。あとは、お向かいのおねえさんからの着信がなければ。
帰るといつも自分の布団にのぼり、腹の上で「ふみふみ」をして丸まっているパンサーも、この日は静かでありました。
~♪
「はい、、ギルバートでし・・・」
「あらなぁに、まだ寝ていたの。」
「今起きました・・・」
「すごい鼻声。大きくなってもよく寝るし、起き抜けの鼻声はかわらないわねw
わたしよ、ウーヴェ。あなたの『おねえちゃん』」
起きた直後の頭がすこしずつ動き出す。
自分は男兄弟しかいない。ちょっと年上だったウーヴェは小さいころから自分を弟あつかいしてくれていたのであります。それももう10年以上前のことですが、あの人の中ではまだ自分はちいちゃなひなどりのままなようでした。
「あぁ、お久しぶりです・・一瞬だれかと。」
「忘れちゃいやよ?それに他人行儀なのもやめなさいよ。話すのは久しぶりだけど、おねえちゃんって呼んでいいんだから。」
駐屯地でいたときとのオンとオフをそんなにぱっきりつけられるほど、自分は器用ではない。布団から起き上がりながら口ごもる。
「長いことあってなくてそんな急には・・・」
「さみしいじゃない。じゃ、名前くらいは呼んでよ?」
居間の暖房器具を次々にオンにしながら、気恥ずかしさがこみ上げた。
「わかったよ・・ウーヴェ・・。正月の朝からどうしたの。うち誰も起きてないよ。」
「帰ってきてるってきいたからしゃべりたかったの。それと、チェロのなじみの場所でちょっとにぎやかししてきたからその写真送ろうと思って、ね。」
「その人なら自分の連絡先も知ってるだろうに。そこに送ってもらえたら・・」
「リアクションが見たかったから電話してみたのよ。ID、はやく教えなさいな。」
いわれるがままIDを教える。そのまま片手でメロンパンを開けて少しずつ食べる。スピーカーにして送られた画像を眺めた。
もぐもぐと向こうから食べる音がする。ほんとに起きたてなのね。
咀嚼がはた、と止まった。
「・・ここ、暇してるときに来てるとこだ・・」
「なにか食べてるの?控えめにもぐもぐ聞こえてるわよ。あと、ここのひとがあなたのこと知ってたわよ。『来年もよろしく。』だって。」
通りすがったときに偶然描いてる最中をみかけた。一心不乱に無邪気に過ごす、あの片翼の背中が見えて小さいころのチェロを思い出したの。この場所に通ってひとりの時間を満喫していたのがよもやあの小さかったあの子とは知らなくてびっくりした。ここの当番の衛兵さん、みんなあの子のこと知ってたのよ?
「あぁぁ、挨拶できてなかったなぁ。しかもこれ、描いたんだ・・」
「かわいい落書き小僧がこないって、さびしがってたわよ。」
ちゃっかり甘える場所見つけちゃって。子供みたいな無邪気な顔、知る限りではあの場所でしか見たことがないわ。ちょっといたずらしてやろうと決心して、その場で決行。
「仕事はじまりに、行かなきゃ・・ん、なにこれ・・@」
「えっ??」
「山」
「この年の瀬の寒い中なにしてるの」
「初夢でいいのあるじゃない。それに掛けたのよw」
「下のは?」
「好みじゃないかとひらめいて。」
メロンパンで目が覚めてきて、覚えててくれたんだとうれしくなりかかった自分は単純すぎた。この人は、自分が年頃になってから、いつもこういうネタを突っ込んでくるのだ。
いい話で終わるはずはない。スタイルがいいのは認めるが、、、。
「・・・ありがとう。元気なのはよくわかりました。」
「待ちなさいよ。せっかく起きたんだから初詣も行きましょ。」
「寒いから外いやであります。(むっしゃ、もりもり)」
「ほっといたら寝ちゃうじゃないの。ごはんもメロンパンだけで済ますならおねえちゃんなにか作ってあげるわよ♡」
部隊での訓練でしみついた直感が危険を知らせる。拠点に入られたらアウトだ。江戸でいうところの半鐘がかき回すように鳴らされる。(火の手が近いことを意味)
必死で言い訳をならべた。おもちゃにされる危機を避けるため。
「もう少ししたら弟なりだれかが起きるさ。その時まで自分は待っている。・・・そちらこそ、家族さんをほっといていいのでありましょうか?」
「親戚集まって朝から好きなようにしてるわよ。にぎやかだから部屋に引っ込んだの。」
「じゃあ無理なさらず。自分も調子よくないのでこれにて・・」
「大変じゃない。ちょっと、今切ったら家のインターホン押しに行くわよ。」
「こないでいいです!」
「甘え下手は変わらないんだから・・・たまに来た分思いっきりして甘やかしてあげる💛」
「それはいまいいです!ひとりでじっとさせてください;;;」
布団にもぐりこんで息をひそめていると、インターホンが押しまくられる。ほんとに来た・・。自分が出てはいけない。弟をワンクッションにせねば、それがあると好き放題が止められる。
それまで自分はこうして息をひそめていよう。正月早々に良いのか悪いのか・・・
みなさまはまだまだ、お正月を満喫してください。今年もよい年にならんことを!
ひゃーーー@
千代りんさん , 愛留さん が 「いいね!」と言っています。
-
レイドボスは、強敵ですねww
がんばですw -
あけましておめでとうございます! 家族でも種族性w
おせちはうちもできるだけ簡単に済ませるようになってきました。
お正月からダブル富士山で、福が来ること間違いなしですねw -
愛留さん
明けましておめでとうございますm(__)m
カマエルひとりじゃ太刀打ち難しいであります@
でも最後までじたばたするのでありますよ!
千代りんさん
明けましておめでとうございますm(__)m!
ハーフ、クォーターがいっぱいなのでありますw
やっぱり簡単おせちでも許される時代になったんすね・・・ほっとしたんすw
ダブル富士、そうか、そう考えればいいのであります!w